オニグルミとウォルナット


《左:オニグルミ(国産) 右:ブラックウォルナット(北米産)》

次ロットの月型テーブル用の木材を調達するため、九州の材木屋さんに電話をしてみました。
オニグルミって置いてますか?と聞いたところ・・・オニグルミは東北や北海道の方に多い木なので、なかなかないんだよね~とのこと。
これは私が不勉強だったので、いやすみませんと言ったら。

材木屋さん)「ウォルナットじゃ駄目かい?こっちじゃクルミがないときは、ウォルナットでいいかねって話になるんだけど」
私)「え、えっと・・・今回はクルミでっていうお話なので・・・」(これは本当。ウォルナットがお好きな方だったのだが、このテーブルについてはお勧めのクルミにします!とご注文下さったのです。)

この材木屋さんは親切な方で、他のお店にも問い合わせて下さり。
結局あまり幅の広い板がなかったので今回は購入できませんでしたが、とてもありがたかったです。

しかし、頭の中はハテナでいっぱい。
今まで全く別の木材だと思っていたので・・・いやでもウォルナットって確かにクルミ科だよねえ。
ネットで調べてみたら、案外木材としても同じものとして分類されていたりして、さらにびっくり。
うーん。

で、今回作ったテーブルがタイムリーにもこの2つでした。
確かに木目は似てますね。木地の状態だと、色もまあ似てないことはないです。
でもオイルを塗ってみると・・・。

やっぱり違いますねえ。ウォルナットの重厚な感じに比べて、クルミは軽やかな感じです。
そしてウォルナットの方がツヤのある感じに仕上がり、やや硬くて重さもあります。


体重測定→オニグルミ:3.4kg ウォルナット:4.0kg

子育てカフェではよく、ママさんたちが片手に赤ちゃん抱っこ・片手でテーブルを移動~なんてことをするんですが、ウォルナットの方だとちょっと厳しいかもしれません。
チビちゃんが頭をぶつけた時も、ウォルナットの方がちょっと痛いかも。(^^;

そんなわけで、お子様用のテーブルとしてはクルミの方がやっぱりお勧めです。
ウォルナットの独特の質感は、これはこれで捨てがたいんですけどね。

いろいろ

ご依頼を頂いた月型テーブル、週末に2~3時間ずつ作成中です。
日曜日は割とまとめて作業ができたので、接着した脚に穴掘りしてテーパーに加工し、貫を製材してホゾつけまでできました。
面取りまで終えて自宅に持ち帰り。
次の週末までに、仕上げて組み立てられるようにできたらいいんですが・・・。

うちにはバンドソーがないので曲線の切り出しはジグソーを使っていたのですが、割と厚めの無垢板を切るのはやはり無理があるらしく、かなりガタが来てしまいました。
いつ買ったかも忘れたくらい前に、日曜大工用に買ったジグソーですしね。
うーん、やっぱりバンドソー欲しいなあ。
いやいやその前に、うちにある機械のメンテナンスもきちんとしないと。
作りたい治具もあるし、作業台も作り直したいし、ああでもとりあえずドアのガラスを入れたりギャラリーの内装は早く仕上げたい。
でもやっぱり注文して頂いた物が最優先。

まだ家具のご注文はぽつぽつとしか頂いていませんが、4月以降は結構やりたいこと・やらなければならないことが目白押しです。
工房が忙しくなる前に(ずっと暇だったらどうしようかなあ)、やれるだけやってしまおうと思います。

週末工房

4月からの予定がなんとか立ちました。
月・火・木・金は10時~15時まで工房に常駐、水曜は定休日、土日は今までと同じくカレンダー記載通り・・・という感じにしていくつもりです。


3月末までは週末工房、今日はまた月型テーブルを作っています。子育てカフェ『もりのカフェ』さんで同じテーブルを使ってくれている方からのご注文、うれしいことです。
案外大人にも使い勝手が良いので、今回はまうちんさんからのご希望でうちの分も(笑)。


このテーブル、脚は積層になってるんです。
オニグルミの場合はウォルナットの薄材が、ウォルナットのものはオニグルミの薄材が真ん中に入っています。
まうちんさんに積層ってナニ?と聞かれて・・・「えーと、ミルフィーユみたいになってるってこと」と答えましたが、合ってるのかな。

タイトボンドの接着待ちの間、先日の丸太獲得のためにお向かいの事務所に行ってきました。
結果は・・・OK!!!
やはりというか、雑木林の整備のために伐採はするものの、廃棄はなかなかできないのでそのまま朽ちるのを待ってるのだそうです(^^;

ありがたやありがたや。
大事に薪として使わせてもらおうと思います。

月型テーブル 納品

保育園併設の子育てカフェ、「もりのカフェ」さんからご注文頂いた月型テーブル。

やっと完成し、本日納品して参りました。
裏側には工房の焼印と”morino cafe”の刻印。こちらは柿渋+松煙で色をつけてみました。
ちょっと焼印風でしょ?

カフェは今日もたくさんのお子さんとお母さん方でにぎわっていて、早速テーブルの周りに子供たちが集まってきました。バンボチェア用に作ったテーブルですが、イスなしでもお座りできるお子さんには良いようです。
絵本を読んだり、お絵かきしてくれるチビちゃんも。

ダンボールで天板作って高さを見に来たり、試作脚を持って来たり、色々とやっていたので「本当にできたんだねえ!」と顔なじみのお母さん方にも言ってもらい。


最後はバンボチェアに座って、一人でごはんを食べるH君を記念撮影。

まうちんさんと2人、おいしいスイーツを頂いて帰ってきました(ごちそうさまでした!)。
子供たちに楽しく使ってもらえるといいな。

♯こちらのテーブル、工房の定番商品(第1号!)にする予定です。
定価は30,000円。
お子さん用だけでなく、ノートパソコン専用などの小さなローテーブルとしても大活躍(うちの自宅用にも増産予定です(^^;)。
ご希望の方は、くうちん工房HPからメールでご連絡下さい。

テーブル脚と

今日は月型テーブルの脚を製作。
ようやく接着まで行くことができました。

天板の方はすでに完成して、仮脚をつけた状態で待ってます。
早くつけてあげなくちゃ・・・(^^;

そしてもう一つ、以前からやってみたかったものにも着手しました。
色々な種類の端材、かなり細いのも使って積層。
ここからもっと小さくなる予定です。

さて、これは何になるのでしょうか?
答えは来週か再来週の週末に。

月型テーブル その6

天板のオイル塗り、2度塗りまで完了しました。

他の塗装に比べて簡単と言われるオイルフィニッシュですが、やはりコツはあります。
今回は天然油ということもあって、塗装屋Iさんに色々とリサーチしてきました。
その時のアドバイスの一つが、「オイルが匂うといけないから、お客さんに渡す10日くらい前には最終塗装を終わらせた方がいいよ」というもの。

確かにオスモやリボス、ブレーマーなどの市販のオイルだと、乾ききるまでは揮発剤などがかなり匂います(乾いた後はそれほど匂いません)。
私の場合、塗りたてのものと長い時間同じ部屋にいるのは嫌なので別の場所に移動するようにしています。また、シックハウスのひどい方だと硬化が完了してからも反応が出る場合があります。

が、今回のクルミ油は(少なくとも私は)全然平気でした。
もちろんクルミの匂いが少ししますが、食べ物っぽい香りのせいか嫌な感じはまったくしません。料理に使うゴマ油の匂いの方がきついかもしれないくらい。
伸ばすのも楽だしあまりべたべたしないので、また機会があれば使ってみたいと思います。

自然のものでも、ヒバ油やヒノキ油など強い成分のものには反応してしまう方も多いと聞きますし、例えばナッツアレルギーの方の食器には今回のクルミ油は使えません。
天然成分100%だから安全・・・というわけではないです。
でもエコを売りにしている商品が多い割には、自分で使って「これは大丈夫」と言えるものは少ないので、今回はかなり高評価!

他の天然油や蜜蝋についても、これから色々実験してみたいと思ってます。

月型テーブル その5

先週サンダーがけした天板、今日はオイル塗りをしました。

今回のオイルは「きこりの店」で購入したクルミ油。
揮発剤などの混ぜ物がないので乾くのには時間がかかることが予想されますが、今回は時間はあるのでじっくり塗りたいと思います。


塗る前は白っぽかったオニグルミ、オイルを塗ると右側のような色に変わります。
うん、とってもキレイ!
ナラよりも塗りやすくて導管にオイルが入りやすい、というのが感想。

出産前に2度塗りまではできるかなあ。

月型テーブル その4

テーブルの脚についてコメントを頂いてからどうしても気になって、今日は角度をつけた仮脚を作成してみることにしました。
仮脚はホゾ組みではなくビス止めで作っているのでその点は楽ですが、お子様たちに試してもらうかもしれないので面はすべて丸く取っています。

試作2本目、少しだけ角度をつけて作成。幕板同士が交差する場所もちょっと変えてみました。
天板につけてみて、まうちんさんと2人で色々な方向から見てみます。
安定感はだいぶ良くなって、見た目もすっきりした感じ。脚をちょっと外に出しただけでこんなに違うのか、とちょっとびっくりしました。

「・・・でも、もうちょっと角度つけてみたい気もするね。」
というわけで、試作3本目。あまり角度をつけすぎると天板よりも脚が出っぱってしまうので、ぎりぎりのラインです。
おお、これはいいかも。
安定感もいいし、見た目のバランスもいい。

でもなんか・・・ちょっと脚の位置が違うような。。そうか!天板が円形じゃないから、脚を真ん中につけるとバランスが悪く見えるんですね。
この後2人して、天板をちょっとずつずらしながらテーブルの周りをぐるぐる。
やっと位置が決まりました。

会社で家具を作っていた頃は図面どおりに作るだけだったので、こういう工程はとても新鮮で勉強になります。やってみてよかった!

月型テーブル その3

先日天板を加工した、月型テーブル。
今日は依頼主である「もりのカフェ」さんにお持ちして、高さや使い勝手を見てもらうことにしました。
脚はまだ高さが変わるかもしれないので、仮脚をつけています。

バンボチェアと並べてみたところは、こんな感じ。

カフェにいらっしゃった方々にお願いして何人かのチビちゃんに座ってもらいましたが、足もぶつからなくていい感じ。

ごはんを食べる時は・・・

これより低いと、大人が給仕するのがやりにくくなるかもしれませんね。
もうちょっと椅子を近づけることもできます。

ちょっと使ってみてもらえればいいなーと思って持って行きましたが、製作途中にも関わらず皆さんに大好評。
椅子を使わずにお座りして、おもちゃを載せて遊んだり皆で囲んでお話したり。チビちゃんたちにも「自分たち用」というのが分かるみたいです。

お母さん方からは「本物の木の感じがすごくいい」と、うれしい感想も。
最近は合板の家具が多いから、皆さんにちょっとでも無垢の木の家具に触れてもらえるといいなあ。

最後にはテーブルの上によじ登ったり腹ばいになったり、またがったり。。(^^;
丈夫に作ってあるから、もちろん乗っても大丈夫。
よだれの手形をたくさんつけてもらって、持って帰ってきました。

月型テーブル その2

前の日に接合した板の成形に入りました。

今回は曲線のテーブルなので、まず合板で型作り。Gさんに頂いた糸鋸、活躍中。

次は天板の荒どり。
ジグソーでの作業は振動が激しくて妊婦にはちょっとツライので、まうちんさんにお願いしてます。
まうちん)「どれくらい大きめに切るの?2センチくらい??」
私)「(3ミリと言いたいところだが無理か・・・)5ミリくらいでお願いします!」
ま)「ええ~、無理だよーーー!!」
・・・間をとって1センチくらい大きめに、天板を切ってもらいました。

作った型を天板の裏から留めて、型どおりに成形していきます。
本当はルーターがあればいいんだけど、うちにはトリマーしかないので数ミリずつ何回かに分けて削っていきます。

うーん。もうちょっとなんだけど、板の厚みがちょっとあるので刃が届きません。
表からやってずれるのも嫌なので、もう一回糸鋸さん出動。

ギリギリまで落としてから、トリマーに4.5Rの刃をセット。面取り用の刃は側面がガイドになるので、ちょっと残った部分ごと面を取ることができました。


月型のテーブル、2個分の天板が完成!