スタレビと三谷さんのこと その2

【『LlVE, LIFE & STYLE』を買った】

ライブには行かなくても、三谷さんの新しいアルバムやDVDはチェックして必ず購入して聴いてた。
・・・つもりだった。

が、20代後半は木工の仕事を覚えるので精いっぱい。30代は娘を生んで慣れない子育てをして、気がつくと最後にライブに行ってから15年近く経っていた。

その間に、他のアーティストのコンサートには何度か行った。
夫と共通の趣味でがんばって行ったコンサートはとても楽しく、でも娘の預け先の問題が常にあった。
子育ては大変で、「ひとりでライブに行きたい」と言い出すのはハードルが高かったし、そもそも思い出すような心の余裕すら無かった。

せっかく買った三谷さんのCDは聴けないまま引き出しの中に埋もれて、また思い出したように買ったらしく、先日チェックしたら2枚ずつ家にあってびっくりした。

アンテナを立てられない日々がつづいた。

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今年のはじめ。
久しぶりにesqのホームページを見ると、新しいライブDVDが出てることに気がついて早速注文(いや、ぜんぜん新しくない。まったくチェックできていなかった・・・)。

2015年のライブツアー『LIVE, LIFE & STYLE』

久しぶりにゆっくり見て、聴いて。

そこには、とても幸せそうに歌う三谷さんがいた。

私が苦手だった緊張感はなくなって、とつとつとだけど微笑みながら話す三谷さん。
昔よりもさらに安定した声と、何よりも楽しそうに歌う姿。

初めて聞く新曲もポップで明るくて、私がとても好きな感じの歌が多かった。
もっと聴きこみたいと思い、アルバム『Playin’ My Music』を購入。

(※三谷さんのCD・DVDは現在、esqのサイトかライブ会場でのみ購入可能です。)

いつも車ではFMを聞いてたけど、毎日通勤時にヘビロテで聴き続けた。
9歳になった娘は『ぼくとラジオ』が好きになって、車に乗ると「三谷さんの曲かけて」とリクエストしてくれるようになった。

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その後、三谷さん51歳の時のライブDVD『15/51 -15th Anniversary Live -』も視聴(←家に2枚ダブってたうちの1枚)。

この記念ライブにはスタレビの要さんがアンコールに出演。
久しぶりの二人のかけ合いが聴けて、ファン的にはとても贅沢な一枚だと思う。
『Thank You』とか『とつぜんFall In Love』とか、懐かしすぎて涙が出てくる。

それから、もう一つおすすめはスターダスト・レビューの30周年のDVD『Stardust Revue オールキャストで大謝恩会~5時間程度、まったりと~おみやげ付き 』。

スタレビの歴史を紹介するというライブ構成で、9人のアカペラから始まり、三谷さん時代の5人編成 →光田さん時代 →現在のメンバー、そしてオールキャストでの演奏、ともれなく楽しめる。

第2部には豪華ゲスト陣も出ているのだけど、三谷ファンとしては3枚組の1枚目と3枚目が必見。
楽しそうにメンバーと歌う姿がうれしくて、またぜひ9人でのライブを実現してほしいと思う。

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そんなふうに最近は、夜な夜な趣味のDVDを見るという幸せな日々を過ごしてるんだけど、私の中に「ライブにまた行きたい!」という気持ちを起こしたのは、最初に紹介した『LVE, LIFE & STYLE』。

50代になってなお、最近の歌やライブの方が魅力的だというのは、すばらしいことだと思った。

(つづく)

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スタレビと三谷さんのこと その1

これはとても個人的な記録です。
木工の話も工房の話も出てきません。

でも書かないと先に進めない気がして、こうして書きとめて。工房ブログの隅っこに置いておけたらな、と思っています。

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私は現在、esq三谷さんのライブに再度行き始めて2回目、という新参者です。

いるかどうかも分からないし、その方の目に留まるかどうかも分からない。
でも、同じようにライブから離れ、戻ろうかどうしようかと迷っている方が読んでくれて、今後の小さな足がかりになったら嬉しいです。

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【はじまり(昔の話)】

初めてスターダスト☆レビュー(スタレビ)のライブに連れて行ってくれたのは、高校の友人だった。
その頃はボーカルの根本要氏が、ライブの度に「次は両手にお友達をつれて来てください」とよく言っていて、友人は私を誘ってくれたのだった。

ボーカルの、と書いたけどその頃のスタレビは「全員が歌う」というスタンス。
例えばアルバム10曲のうち7曲は要さんがリードボーカル、2曲はキーボードの三谷泰弘さんがボーカル、残りのメンバー(パーカッションのvoh林さん・ベースの柿沼さん・ドラムの寺田さん)を足してあと1曲分くらい・・・という感じだった。

友人は、要さんとvoh林さんのファン。
私はライブに行って、キーボードの三谷さんのブレない音程と広い音域、派手なパフォーマンスに惚れてファンになった。

作曲はメンバー皆が行い、アレンジは三谷さんの担当。
ここぞという時に入るハモリも存在感があって、大好きだった。

CDが出るたびに買い、すり切れるほど聴いた。

友人と何度もライブに通った。

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そして、1994年のツアーを最後に三谷さんはスタレビを脱退。
横浜アリーナで幕が下りて明るくなった後に、たしか観客みんなで三本締めをして、立ち去りがたいなあと思ったのを覚えている。

今その頃のアルバムを聴いていても、「誰がどこまで表現するのか」というせめぎあいが感じられて、脱退は致し方なかったのだろうと思う。
スタレビには要さんという稀有な声を持つ人がいて、メンバー全員の要求を叶えるのは難しい。
三谷さんはもっと、自分の力で自由に音楽を表現したいと思ったのではないだろうか。

致し方ない、と頭で分かっていても、実際に自分の中で消化するのはとても難しい。
今回ライブに復帰するまで時間がかかったのは、この件を完全には消化できてなかったからだと思っている。

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三谷さんの脱退後も何度か、スタレビのライブに行った。
でも、あの分厚いコーラスがない。
イントロのキーボードの音色がまったく違う。

そしてもう、弾きながら踊り狂う三谷さんが見られない。

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もちろん、「esq」としてソロ活動を始めた三谷泰弘さんのライブにも行った。
慣れた音色はそのままだったし、三谷さんの歌を充分に聞くことができた。

しかし、一人でライブの進行も歌もMCもやるというのは、大変なことだった。
当たり前だけど初回のMCは緊張に満ちたもので、一観客に過ぎない私でもハラハラした。
バンドメンバーのコーラスもスタレビとはまったく違い、ここでもまた旧スタレビを懐かしく思ってしまった。

冷静に考えると、要さんのMC力の方がおかしいのだと思う(笑)
話し始めたら10分以上しゃべっていられる、MC始まると客がやれやれと座って休憩始めるなんて、歌い手としてはなかなかレアなはず。

でも、高いエンターテイメント性を誇るスタレビライブに慣れていた私は、会場に漂う緊張感をつらく感じ、そして徐々にライブには足を運ばなくなってしまった。

(つづく)

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