くうちん工房が古家の時から何度も作業を手伝ってくれたHさん、自宅兼木工房をハーフビルドで建て始めました。
京都炭山朝倉木工
このご夫婦は、ふたりとも家具職人。別々の会社での勤務を経て、この度京都の地でめでたく独立されることになりました。
奥様Hさんは、家具製作会社時代の私にとっての初めての後輩。
同じ木工女子なのに、全然タイプの違う私達。
私は立ち止まって考えるのが大嫌い。考えている間何も作業が進まないことにイライラしてしまうので、迷った時はいったん他の作業を進めながら結論が出るのを待つことにしてます。
一方のHさんは熟考する人。
納得いくまで考えて、結論が出てから行動するタイプでした。
工場の片隅で休み時間になってもぐるぐる考えているHさん、私が「もうそんなに考えなくていいよ~、親方や先輩に言われた通りにやれば理屈は後から分かってくるよ」と言っても納得しません。
でもそうやって自分の頭で考えて出た結論はきちんと身についたようで、Hさんは丁寧な仕事をする一人前の職人になりました。
Hさんに仕事を教えることは、私にとってもこれから木工を誰かに教える時の勉強になったなあと思います。
セルフビルド(ハーフビルド)はとにかく時間がかかってしまうのが欠点ですが、お2人はプロの手をうまく借りながら作業しているようです。
材料や施工方法について調べたり、「この方法でいいのかな?」と迷いを持ちながら作業すると全然はかどらない。その点プロがすぐ近くにいれば迷うことは少なくなるし、間違った方法でやってしまって後からやりなおし・・・なんてこともなくなります。
作業に専念してしまえば、2人ともプロなので畑違いの大工さんの土俵でも大丈夫。
着々と進んでいく作業の様子が楽しみです。