ぐい呑みの飾り棚

くうちん工房では、小さな家具も作っています。
こちらは、ご夫婦でたくさん集めた「ぐい呑み」を飾って収納するための棚。
たくさんお持ちのぐい呑みのサイズと数を表にしたもの、そして簡単な図面もご自分で描いてありました。
高さや幅のバランスを変えたり、器を取り出しやすい奥行にしたり、用意された図面を補正しながら製作開始。
実はアクリル板を相欠きで互い違いに組み合わせるのは、はじめてで。
勝手が分からないままレーザー加工に出したら、ちょっときつめに仕上がってしまって、この形になるまでに何枚か割っちゃったのは内緒・・・。
引き戸の取っ手は、なるべく邪魔にならないようにというご希望。
「指先がひっかかればいいです」とのことで、はじっこに晩酌セットの絵を少し深めに掘り込みました。
最後に転倒防止の金具づくり。
賃貸のお宅で壁には固定できないので、テーブルに固定する形にしました。
完成!
飾られたぐい呑みたちもどこか誇らしげで、楽しいお仕事となりました。

コード類が隠せるテレビボード

今回はオーダー製作したテレビボードのご紹介。

前投稿のような木工教室のご要望は多いのですが、工房の仕事の主軸は家具製作です。

60歳くらいまでは作る仕事多め+教える仕事を少し、その後は徐々に教える方の比率を増やせたら・・・というのが今の展望。

まあ、先のことは分かりませんが(^^;

テレビボードの材料は、いくつかの樹種見本からアメリカンチェリーを選んでいただきました。

・今のテレビ台と同じくらいの大きさ
・シンプルな形
・前面は板の扉
・裏のごちゃごちゃしたコードを何とかしたい

というのがお客様のご希望。

なかなか難しかったのが、板扉の中に収納するとハードディスクへのリモコンが効かなくなってしまう点。
受信機をテレビ脇に置く方法も検討しましたが、「使う時は開けっ放しで良いですよ」ということで、扉が邪魔にならない形で作ることにしました。

DVDや録画番組を見る時はこうして持ちあげて、扉が天板下に収納されます。


普段はぴったり閉じておけば、すっきりとした印象に。

裏側は二重構造にして、ごちゃついたコード達はボードの中に収納されるようにしました。

外側の板はいつでも外せて、コードのつなぎ替えや掃除ができます。

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お納めした後に「家具が生活の土台を作るという考え方に、共感します」と言っていただき、とても嬉しいお仕事でした。

量産家具が手軽に買える時代。
私もプラスチックの収納ケースを使っていますし、便利なことは否定しません。

でも、おうちに大事な家具が一つでもあると、毎日の生活が変わります。
それがあるだけで部屋の雰囲気が締まって、自分の気持ちも落ち着く。

そんな楽しい生活のお手伝いができるよう、今年もひとつずつ家具を作っていこうと思います。

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ブラウンの食器棚

2016年秋に仕上げたのは、こちらの食器棚。

千駄木にお住まいのお客さまは、友人エステティシャンからのご紹介でした。
DIY好きでトイレの壁も自分で塗ったというおうちは、アジアンテイストだけどどこかモダンな感じ。
現在の食器棚は使い勝手がいまいちとのことで、部屋の一角に合わせて新しく作る事になりました。

仕上げの色に着いて若干悩みながらも、加工はさくさくと。
間口が少し広いので、天板や棚の垂れ防止を兼ねて、真ん中に仕切りを入れています。


そして色塗り。
いくつか塗料を試したものの、ご希望の色とはちょっと違う。
試し塗りの写真を送って選んでいただき、水性ステインのダークブラウンを使うことにしました。

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都内の細い路地を抜け、無事に納品。
棚の完成に合わせて食器も厳選しよう!と、選抜隊の食器たちが並んだ棚をパチリ。
そんな風に思っていただけるのもありがたいことです。
こちらは、最初の打ち合わせでいただいたスケッチ。
ご希望通りに作れたようでひと安心。

Hさま、くうちん工房を選んでいただいてありがとうございました!
(そしてゆかさん、いつもありがとう(^^))


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Kura-standさんの収納棚


Kura-stand(くらスタンド)さんは、稲城長沼駅の高架下にオープンしたお店。稲城の野菜や果物を使ったサンドパンや、飲み物のテイクアウトができます。
今回はスタンド内の背面に、扉つきの収納棚を作りました。
こちらがBeforeの頃。

HandiHouse Project さんが店舗内外装を整え、お店のスタッフさんたちが壁を塗り、私は最後の棚の取り付け。

(娘は取り付け完了後にビスキャップをはめています・・・)




扉が黒板になってて、メニューが書いてあったら良いねえ!というわけで「いな暮らし」でもお世話になってる、萌さんご一家と黒板塗料塗り。

今回は塗料のことから棚の取り付け方法まで、HandiHouse Projectさんに助言をいただいて大変助かりました。


そうそう、隣のくらすクラスさんの看板も、前回うちで作らせてもらったもの。

ここの何が良いって、高架下だから雨が降ってもぜんぜん大丈夫(^^)この時期は炎天下の公園は無理だけど、スタンド前の広場ならいつでも日陰。絵本なども置いてあってチビちゃんたちが遊んでいます。

普段は水~金(11時~16時)の営業ですが、たまに夜営業もやっているそうです。電車で行って夜ビールを飲むのが、今年の夏の目標です!

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かのんカフェさんの折れ脚テーブル


サインボードと一緒に頼まれたのが、無垢材の折れ脚テーブル。


市販のテーブルは金具のところからダメになっていることが多いので、うちでは少し掘り込んで金具を固定しています。

ぐらつきが無ければネジ穴がゆるくなる可能性も低いかな、と。



天板はオニグルミの共木2枚はぎ。

赤ちゃんたちがたくさん触れる(場合によってはしゃぶる)ので、角は大きく丸く。

ここから脚もすべて、4.5Rで面取りして丸く仕上げます。

仕上げはエゴマ油。



この金具の小さいのがあれば、脚をもう少し細くできるのになあ。

今のところ、折れ脚の場合は割と頑丈な感じになってます。

掘り込みの角度を変えたら、脚の開きも少し踏ん張る感じにできるかなー。

今度テストしてみなくちゃ。


カフェに納品に行ったら、すぐに上でおままごとが始まって嬉しい。

ハイハイしてる赤ちゃんも、足でさりげなくテーブルの脚にさわって、木の感触を楽しんでたりするんですよ。


スタッフさん、前のテーブルより少し重くなっちゃってごめんなさい。

楽しんで長く使ってもらえると嬉しいです。



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そら豆テーブル


保育園の棚が一段落ついて、「無垢材で何か作りたい!」と勢いにまかせて作ったのがこちらのテーブル。

お客さまのオーダーではなく、久しぶりに自分の作りたいものを作りました。


昨年春に売り出した、月型テーブルのハイタイプ

あぐり椅子と合わせて使うだけでなく、大人がお茶するのにもちょうど良いらしく・・・

「今までのテーブルをやめて、家族3人で月型を使ってます」というお客さままで現れました(笑)


それじゃああまりにも狭かろう、と月型にくっつけて使えるテーブルをずっと作りたかったのです。



まずは段ボールの上に、心のままに曲線を描いてみる。

以前作ったSさんのそら豆テーブルが頭の中にあって、でももうちょっと違うかたち・・・。



上から撮った写真をパソコンに取り込んで、月型の曲線と合うよう手直し。

出力した形から、合板で型を作ります。



真ん中で綺麗に割れてた、共木のオニグルミ材を天板に使いました。




今のところイベントでの評価は上々。

1台90,000円(税込)でご注文いただけます。


固定脚でも折れ脚(金具使用)でも作りますよ~!

(ちょっと小さめ・大きめのオーダーは、少しお値段が上がります。

そら豆の型など作り直しの手間があるため、ご理解くださいませ。)


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玄関脇のワゴン

ずーっとさぼっていた、オーダー製作物の記録。

いつの分からやれば良いのか・・・。


思い出した順に、ぼちぼちアップ予定です(笑)


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まずはこちら。

以前、絵本棚を作った奥さまからリピートのオーダー。


小学校に上がった娘さん、玄関近くに身支度するスペースが欲しいというご要望。

階段下の小さめのスペースに合わせて、ワゴンを作りました。


ランドセルではなく学校指定のリュックを使うそうで、右側にカバン置きのスペースを取りました。

上の引き出しは筆記用具用、その下には持ち帰った絵などが置けるよう広めの棚を。


下の段は、無印良品の角形バスケットに合わせたサイズにしました。

ハンカチや給食袋、雑巾のストックなど、色々なものをしまっておけます。


可愛い取っ手は、娘さんが自分で選んだものです。


キャスターつきで使い勝手が良い感じ。

中学校に上がっても、お部屋で使っても便利そうです。


こうやってお子さんの成長に合わせて、家具をオーダーいただけるのはありがたいことです。


Tさま、ありがとうございました!


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保育園の棚を納品しました

1月が風のように過ぎ、2月ももう残りわずか。
ずっとかかりきりだった保育園の棚たちが、無事に仕上がりました。


週末にお邪魔した内覧会は、自由に園内を見られるスタイル。
どの保育室にもうちが作った棚が置かれてて、おもちゃたちが並べられてる様子にちょっと感動。

締め切りまではかなりせっぱ詰まってたので、娘と夫にオイル塗りなどを手伝ってもらいながらの製作。
工房始まって以来のボリュームあるお仕事でした。

ご依頼いただいたEさん、園長先生でもある奥さま、ありがとうございます。

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さて。
無事に終わったので、やっと他の仕事にかかれます。
お待たせしている案件もあるのですが、順次お返事いたします。すみません!


3月は月型テーブル&あぐり椅子を製作予定です。
こちらは大学時代の友人からの注文。
もし、「近いうち買おうと思ってたんだよね」という方がおられたら、一緒に製作できますので早めにお届けが可能です。
良かったらご検討ください(^^)

お待たせしていた生徒さんとのマンツーマン木工教室も再開。
その次を待っている方もおられるので、がんばらなくては。。

そして春には、今年も『小野路やまいち』に参加予定です。
そのための新作ワークショップも、娘と一緒に考案中。


今年もどうぞよろしくお願いいたします(←小さな声で)。

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家族のダイニングテーブル

こちらでご紹介するダイニングセットは昨年の夏にお納めし、今年春にお引っ越し先に同行したものです。

岐阜県産のオニグルミの木を丸太で購入し、3本の木からダイニングテーブル・椅子・ベンチのすべての部材を作りました。



完成間近になった頃、奥様から「自分たちで仕上げをやってみたい」とご相談をいただきました。

仕上げの塗装を素人の人にやってもらう・・・?
いやそれは無理だ、と断る作り手は多いと思います。

でも、「子どもたちが絶対に大事に使うと思う」という言葉にぐらっと来て、しばし考えて。
仕上げの完成度は落ちるかもしれない。
でもこの先、自分たちのテーブルとして大事に使って、子ども達も一緒にメンテナンスしてくれる方が、長く使える良い家具になるに違いない。
そう思ったのです。

自宅の壁を左官屋さんと塗った時の事を、思い出しました。
プロの左官屋さんは我々の塗った素人くさい壁が不本意だったようだけど(笑)、「ここはAくんと塗ったねえ、なかなかうまく塗れなかったんだよね!」と何年たっても思い出深い部屋になりました。


そして、ご夫婦と小さな姉弟で工房にご来訪。
気持ち良く晴れた日。オイル塗り日和です。

まずはテーブルの土台になる棚から。
子ども達もお手伝い。

お昼は持ち寄りランチ。

午後はテーブルの天板も塗りました。
(天板は事前にウレタンオイルを塗っておいて、最後のオイル&ワックス仕上げをお客さまにお願いしました。)

「天板は一番良い板を使ってるんだね!裏の部分と木目や色が違う。」とご主人。
そうなんです。
良く見える部分には綺麗な木目の板を、少し欠点のある板は見えにくい部分に。
作り手にとっては当たり前のことだけど、こうして作業するとすぐに分かってもらえるのですね。


みんなで仕上げたダイニングセット。


一番上の引き出しは、上から見えるようになっています。
子ども達の描いた絵や、作った小物が入れられるように。

新居で撮った写真は、今年のショップカードになりました。
本当に楽しくて、『物語のある家具』を作っていくことのきっかけとなるお仕事でした。

Mさま、本当にありがとうございました!

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棚つきの学習机

ちょうど一年前。
暑い夏のさなかに、埼玉県の最高気温で有名な都市にお伺いしました。

特に打ち合わせの予定もなく、お仕事場を見学させてください〜と伺ったのに、帰りには息子さんの机をご注文いただいてしまいました。
ご用聞きのようになってしまってすみません(笑)


しばし待っていただき、今年春に無事お納めしました。



絵の大好きな息子さん。
「机の下に描きかけの絵を置く棚が欲しい」とご要望で、広めのパイプ棚をつけることにしました。

大人になってからも使えるシンプルな机。

納品した後の数日、嬉しくて机の下で寝ていたという息子さん。
ほんとにありがとう!

どんどん大きくなって、この上でどんな絵が描かれるのか楽しみです。

帰りにはおいしいお蕎麦もご馳走になりました。
Mさま、ありがとうございました。

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